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企業では”使えなかった教師の経験”と”使えた教師の経験”についてお話します。

目次

この記事を読んで分かること

  • 転職活動でアピールをしたもので、実際の業務で”使えたもの”が何か分かる
  • 転職活動でアピールをしたもので、実際の業務で”一部使えると感じたもの”が何か分かる
  • 転職活動でアピールをしたもので、実際の業務で”使えなかったもの”が何か分かる
  • 教師の経験は、民間企業で活かせるのかどうかが分かる

はじめに。転職活動でアピールしたことが実際には活かせないことを痛感…。

Kurin

Kurin(くりん)です。

私は2023年夏に12年間勤めた公立高校の国語科教師を辞めることを決意し、転職活動を開始。
年末に内定を獲得し、そして2024年4月より人材紹介会社でキャリアアドバイザーとして働き始めています。

公立の学校の教師の場合は教育委員会の採用になるため、これまでの職歴は、

〇〇県教育委員会

という表現になり、配属としてこれまで勤務した学校を挙げることになります。

新卒の就職活動の場合はこれまでの学生生活を中心にアピールするのと同様に、転職活動ではこれまでの勤務経験をアピールすることになるため、

12年間の教師経験

を企業の採用担当にアピールすることになります。

Kurin

教師経験を民間企業で評価される形に作り変えるのが難しい…


当ブログでは教師から民間企業へ転職活動を行なう方に特化したアプローチについて情報をまとめていますので、ぜひ参考にしていただきたいと思います。

教師から民間企業への転職な何度が高いと言われますが、不可能なのかというとそうではありません。

Kurin

私を含む多くの先人達が事実として転職活動を成功させているからです。

これは

転職活動において教師の経験はアピールに値する

ということを示しているわけですが、ただこれは転職活動に限った話で、

実際の業務に活かせていない部分も多くある

というのもまた事実です。

Kurin

転職活動はあくまで転職活動。
実際に働いてみると違ってくる部分が多くあります。

転職活動は内定を手に入れることがゴールではありません。

入職した会社でしっかりと働いていけること
教師の時代に悩んでいた部分が解消されること
長く働いていけること

転職を行うことにより人生や生活の満足度がアップしないと、転職活動は精巧であるとは言えないと思います。

そこで今回は、

教師の経験やスキルを再度見直し、
民間企業での業務に活かせているのかどうか

について実体験に基づいて説明していきたいと思います。

教師の業務・経験の再確認!私が実際に使った自己アピールはこちら!

先述の通り、私は

公立高等学校の国語科教諭

として勤務していましたので公私の違いや、校種の違いによって若干差があるかもしれませんのでご了承ください。
自己アピールを作り上げる際に行った”自己分析”に関する記事において、教師の経験をまとめた部分があります。

そこでは私の12年間の経験を

学級担任…40人×8回=320人
生徒指導部員(分掌)…7年
進路指導部員(分掌)…5年
入試担当…合計8回(年)
クラブ指導…12年(7種類)
ICT担当
(もちろん教科指導…12年)

それらのうち10種類以上の業務を1日に並行して行っている

というようにまとめています。

Kurin

教科指導、学級担任、校務分掌、部活動顧問、その他(入試、ICT)という6つに大別して経験を挙げました。

それぞれの具体的な内容に目を向けてみると、

・1クラス40人の担任を8年間経験=320人を担任
・8年間のうち4回の3学年担任経験=120名の進路実現に深く関わる
・1人15分の3者面談を1日20名実施し、スケジュールのズレが起きなかった
・前年度の進路実績から課題を分析し国公立大学40%の合格率を20%向上
・国公立大学で倍率10倍を勝ち抜かせる出願指導
・国公立大学薬学部に前例のない得点帯からの逆転合格を指導

というものを挙げることができます。

Kurin

生活指導部での経験は企業への勤務へのアピールにならないと思い割愛しました…。

そして、これらをアピールとして一般化したのがこちら。

  • プレゼン力、人前で話す経験
  • 自己実現をサポートした伴走経験
  • 傾聴力
  • タスク・スケジュール管理(顧客)
  • 同僚への指導経験
  • タスク・スケジュール管理(自分)
  • 業務改善経験
  • 基本的なパソコンスキル

これらと企業との親和性が強いものをアピールとして使用しました。
私が実際に企業に対してアピールする際に使用したのは上記のうちのこちら。

  • プレゼン力、人前で話す経験
  • 自己実現をサポートした伴走経験
  • 傾聴力
  • タスク・スケジュール管理(顧客)
  • タスク・スケジュール管理(自分)
  • 業務改善経験
Kurin

私は人材転職会社で両面型キャリアアドバイザーとして働いています。

キャリアアドバイザーという職種は、求職者の方々の転職の実現をサポートする立場にあります。
そのため生徒の自己実現のための伴走経験を活かすことのできる業界だと考えました。

営業職にも当てはまるので、授業経験を元にしたプレゼン経験を入れたのはその側面に対応するためです。

Kurin

パソコンスキルを入れなかったのは特筆するほどのものではないと判断したからです。

これらのアピールの根拠となるのはこちらの業務経験ですね。

・40人を対象にした約1時間の授業を週18コマ=年間約850回超の授業
・一方的に相手に話すのではなく、対象生徒の理解や納得を目的としている
・1人15分の3者面談を1日20名実施し、スケジュールのズレが起きなかった

アピールした教師の経験は民間企業で役に立っているのか?

現在私が勤めている企業でのキャリアアドバイザー職は法人と求職者のどちらにも接点を持ついわゆる”両面側”です。
そのため社外で関わるのは

法人と求職者

の2種類の立場の方です。

両面型キャリアアドバイザーの仕事って?

キャリアアドバイザーは人材紹介サービスに登録した求職者の方々から希望の条件をヒアリングし、求人情報から条件に合う求人を紹介、内定に向けてサポートを行います。

もう少し詳しく教えて!

求職者の方には希望条件などのヒアリング、求人の提案、面接日程の調整、応募書類の添削、面接対策、入退職手続きのアドバイス等を行っています。
そして法人に対しては人材紹介契約を結び、求職者を紹介するのはもちろん、求人に関するヒアリングやアドバイスを行います。

様々な業務がある中で、教師の経験を活かせているなと感じたものもあれば、イマイチだったなと思うものもあります。

”使える”と感じた”関連はしているか”と感じた”使えない”と感じた
傾聴力
自己実現をサポートした伴走経験
プレゼン力・人前で話す経験
業務改善経験
タスク・スケジュール管理

民間企業で通用すると感じた企業の経験は?

・1クラス40人の担任を8年間経験=320人を担任
・8年間のうち4回の3学年担任経験=120名の進路実現に深く関わる
・前年度の進路実績から課題を分析し国公立大学40%の合格率を20%向上
・国公立大学で倍率10倍を勝ち抜かせる出願指導
・国公立大学薬学部に前例のない得点帯からの逆転合格を指導
・就職面接を担当した生徒が面接を評価され大卒者向けの求人を提示してもらう
・指導したクラブを顧問就任2年目で上位大会へ
・1年間地区大会未勝利のクラブを半年で近畿大会出場校を相手に惜敗するところまで成長させる

Kurin

これらはやはり教師とキャリアアドバイザーの”生徒・求職者の自己実現をサポートする”という共通点に起因します。

求職者とのヒアリングにおいて経験の浅いキャリアアドバイザーは求人の提案に必要な情報を矢継ぎ早に尋ねてしまう傾向にあるそうです。
それだと求職者からすると堅苦しく、尋問のような印象を受けてしまいます。

教師は進路指導の場面以外でも生徒や保護者の話を聞く場面が多くあります。
その話の多くがポジティブなものではなく悩みや不安、お叱りもありますし、時には理不尽なクレームに近かったりもします。

Kurin

求職者の方々も転職を行うということはどこかにネガティブな思いを抱えています。


そういったネガティブよりな話に寄り添ってきた経験から、上手く相槌をうち相手の気持ちに合わせつつ話を進めていくことができています。
これは個人的な感覚もそうですが、上司からも直接そのような評価をいただきました。

Kurin

自己評価だけでなく、同僚も管理する上司から評価を貰えたのは嬉しい!

またこれはキャリアアドバイザーと特有ですが、

応募資料の添削と面接対策の経験

も生きています。

高校生相手ではありましたが、就職の生徒には企業に向けた応募書類の添削も面接指導も行ってきました。

その素地を経験しているので、大人の求職者の方に対しても抵抗なくアドバイスできています。
同僚の先輩社員が面接指導をしているところを拝見したのですが、業界特有の慣例のようなものを以外を除けば、基本的なアドバイスは私もこれまで行ってきたものであると感じました。

Kurin

特に私は国語科だったので、他者の書いた文章に多く触れてきました。
文章を添削することや、面接を指導する立場に立ったことがあるのは大きな経験でした。

使えると感じた教師の経験

相手の気持ちに寄り添いつつ、要求も聞き出した経験
文章添削経験
面接指導経験

”民間企業の業務と関連はしているか”と感じた教師の経験

・40人を対象にした約1時間の授業を週18コマ=年間約850回超の授業
・一方的に相手に話すのではなく、対象生徒の理解や納得を目的としている
・1人15分の3者面談を1日20名実施し、スケジュールのズレが起きなかった

Kurin

プレゼン経験は教師にはないと思われるかもしれませんが、私は日々の授業は一種のプレゼンだと考えています。

こちらが好き放題に話すのではなく、相手の納得や理解を引き出すことが目的であるためです。
またその納得や理解を生み出すための教材研究で行なう資料作成や説明のアプローチもプレゼンと言えると考えていました。

キャリアアドバイザーとしての業務にも

求職者の方に求人情報を提示する
法人に求職者の方を紹介する
法人に企業のサービスを紹介する

といった説明のフェーズが存在します。

これらに対してこれまでの経験をそのまま使えたかというとそうではありませんでした。
なぜならこれまで私が説明をしてきたことといえば、

国語科の授業
クラブ指導
進路指導

が大半で、そのどれにも精通している上に10年を超える期間それらを繰り返してきました。
一定の知識量があり、多くの経験を積んでいるからこそ成り立っていた部分が多いですが、新しい世界に入ることでそれらを使えなくなるとうまくいきません。

Kurin

相手に説明をするときに何よりも大事なのは、”伝える内容をよく理解していること”。
今の私にはそれが足りていません。

そのため業界の知識と経験を積む以外にスキル向上の糸口はありません。
ただ、これまでの経験が生きなかったかというとそうではなく、

マインドの部分
説明の組み立ての部分

で見とと役に立っているとも考えられます。

誰かに何かを説明するというのは、教師の世界では当たり前の欠かすことのできない業務です。
職種によってはそういった業務がメインではないものもありますので、

相手に説明をすることへの抵抗のなさ
どういった説明が簡潔で分かりやすいのか
説明する際の相手とのリズムの合わせ方
情報をまとめる方法

といった業務を行うまでの準備の段階では活かせる部分はあったのかもしれません。

【業務改善経験】について、これまで私は

Kurin

これってなんとかならないのかな?
これっておかしくないか?

と感じた部分をいくつか改善することに携わってきました。
この経験を使って、業務をより良くし効率や成果の向上に繋げた実績としてアピールしました。

こういった一種の向上心は働いていく上では必要なマインドだと思いますが、これをアピールしたからといって実際の業務に役立っているかというと今はそうとは言えません。

Kurin

それは企業はアプローチを一元管理している場合が多いからです。


私の勤める企業では皆共通のツールを使用し業務を行っており、そこに自分のやりやすいように”色を出す”という余地はありません。
むしろ独自のやり方で進めてしまうと情報の管理を行うことができず、損害を与えてしまいかねません。

ですので業務の根本を改善していくということは中々難しそうです。

Kurin

ただより良くしていこうという提案意識は今後も持っていても良いかもしれません。
現に入職して間もないですが”何でこうするんだろう”、”もっとこうしたら良いんじゃないの?”と思う部分も少なくありません。

まだまだ経験が浅いので見えていない部分があるのかもしれませんが、精通する中で提案が通る日が来るかもしれません。

Kurin

また個人の作業の部分では効率化を目指して改善していくこともできます。

このマインドはどこに言っても大事ものだと思うので、ずっと持っていたいと思います。

使えると感じた教師の経験

相手に説明をすることへの抵抗のなさ
どういった説明が簡潔で分かりやすいのか
説明する際の相手とのリズムの合わせ方
情報をまとめる方法
業務改善マインド
個人の作業に関する業務改善

使えないと感じた教師の経験

情報を相手に説明するという業務自体
会社・部署としての業務構造を改善する

”民間企業では使えない”と感じた教師の経験

・1クラス40人の担任を8年間経験=320人を担任
・8年間のうち4回の3学年担任経験=120名の進路実現に深く関わる
・1人15分の3者面談を1日20名実施し、スケジュールのズレが起きなかった

Kurin

教師は多様な業務を並行して行っている

ということをタスク管理やスケジュール管理をアピールとする根拠にしていました。
確かに教師の仕事においてそれは事実ですが、民間企業では使えないと感じています。

その理由はプレゼン力・人前で話す経験と同じです。

業務に精通していないこと

これが大きく関わるからです。

教師の業務で様々なタスクを滞りなく回せていたのは、それがどういった業務で、どれくらいの重要度かということが把握できていたからでした。

Kurin

裏を返せば、経験を積めばタスク管理はできるだろう

ということにはなりますが、それは教師の経験やノウハウが活かせているというわけではありません。

10種類ほどの業務を並行して行ってきた

ということはアピールとは成立しますし、激務に対応できることを根拠としても具体例を挙げて説明できるので転職活動においては役立つものですね。

使えないと感じた教師の経験

タスク管理
スケジュール管理

さいごに。”完全に使い回せる”というものは無い。

今回の記事では転職活動で自己アピールとして使用したものを

実際の業務で”使えたもの”
実際の業務で”一部使えると感じたもの”
実際の業務で”使えなかったもの”

に分類しました。

しかし、使えるものはありましたがそのまま使えるというわけではありません。

Kurin

業界も職種も業務内容も異なるわけですから、ブラッシュアップは必要です。

これは教師の◯◯と同じ構造だ

と感じるものもありますから、

教師の経験は民間企業では使えない

というのは教師の世界を知らない人からの一方的な評価です。
教師と民間企業、どちらも経験している方ならそんな話はしないでしょう。

Kurin

教育業界の経験がないからからの一方的な意見なんて鵜呑みにしないでくださいね。

教師の経験はきちんと活かせます。
自信を持って転職活動に挑んでくださいね。

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