この記事を読んで分かること
- ”業界”がどのように分類されているかが分かる
- 業界研究を行う上で調べるべき4つの情報がなにか分かる
- 4つの情報を調べる具体的方法が分かる
Kurin(くりん)です。
自己分析と業界研究
この2つは就職活動、転職活動において欠かせないものです。
自己分析は自分の強みを見出すために行われ、業界研究は業界の特徴を知ることで自分の転職軸や強みとマッチしているかを確かめるために行われます。
戦うために相手を知るということですね。
その必要性は重々承知かとは思いますが、その具体的な方法を理解している方は案外少ないものです。
企業ホームページを闇雲に見ているだけでは業界研究とは言えません
今回は業界研究で見るべき4つの情報について説明していきたいと思います。
業界研究をする前に。”業界”にはどんなものがある?
業界研究で調べるポイントについて話をする前に、
どのような業界が存在するのか
について確認しておきたいと思います。
IT・通信・インターネット | メーカー | 商社 | サービス・レジャー |
流通・小売・フード | マスコミ・広告・デザイン | 金融・保険 | コンサルティング |
不動産・建設・設備 | 運輸・交通・物流・倉庫 | 環境・エネルギー | 公的機関 |
調べると8種類と言われていたり、もっと多かったりもしますが、あくまでも目安です。
どの企業も必ずどれかの分類に所属し、その所属している業界全体の特徴を見ていくのが業界研究です。
業界研究で調べるべき4つのポイントとは?
業界研究でピックアップすべき情報は以下の4つです。
- 業界全体の歴史
- 顧客がどんな悩みの解消を求めているのか
- 何を提供する対価として金銭を得ているのか
- 業界内の企業と分類
業界の全体像を知る
↓
業界成り立つ構造を知る
↓
業界の勢力分布を知る
という流れで整理するということですね。
業界研究で取り上げるべき情報①
【業界全体の歴史】
転職にまつわる業界研究をするときに
業界の歴史まで調べる必要はあるのか?
とお思いの方は多いかもしれません。
私は長く携わる可能性のある世界のことを知るのは当然必要なことであると思います。
業界の歴史を知ること=業界の社会への貢献の歴史”を知ること
どういった側面から人々の生活に役に立っているかを理解することで、業界の一員となることへのやりがいを見出すことができます。
この”やりがい”仕事を続ける上で必要なモチベーションになるのはもちろんですが、転職活動では志望動機へと繋がります。
①”これまでの危険で得た出来ることを他業界で生かしたい”という能力に基づく動機
②”自分がこの業界で働いてみたい”という業界への印象に基づく動機
能力に基づく動機は
自分の能力を生かせる業界であればどこでもいいのか
という指摘に反論することはできません。
その一方で2つめの”この業界に身を置きたい”と考えるのは内的な動機づけ、つまり自身の感情です。
”この世界に携わりたい”という思いは先程の”どこの世界でもいいのではないか”という指摘はされません。
ただ、どの点を見てそう考えたのかということを説明できる必要があります。
そこが曖昧だとやはり、
似たことができるのならば別の世界でもいいのではないか
という指摘を受けかねません。
そこに説得力を持たせるための出発点が業界の歴史を知ることです。
- 調べるべき歴史①【黎明期】
-
いつ頃からサービスの原型が生まれたのか
何がきっかけでサービスが生まれたのか - 調べるべき歴史②【発展期】
-
1つの産業として発展したのは何がきっかけか
サービスの変遷 - 調べるべき歴史③【安定期】
-
広く世間に普及しているビジネスモデルなどは?
こういったことを知ることで、世間からの重要度を知ることもができます。
”ビジネスが生まれたきっかけ”や”ビジネスモデル”と自分自身の価値観をリンクさせることにより、業界の志望動機の骨組みを作っていくことができます。
※※自分の価値観は自己分析によって見出した選択の傾向や教師のやりがいを指すと考えていただいて構いません※※
”ビジネスが生まれたきっかけ”や”ビジネスモデル”と自分自身の価値観をリンクさせることにより、業界の志望動機の骨組みを作っていくことができます。
自分の価値観は自己分析によって見出した選択の傾向や教師のやりがいを指すと考えていただいて構いません。
自己分析の方法については、こちらで詳しく説明しています。
業界研究で取り上げるべき情報②
顧客がどんな悩みの解消を求めているのか?
次に取り上げる情報は
”志望業界の顧客はサービスを受けることでどんなことを解決・実現しようとしているのか”
ということです。
この点もまたやりがいの親和性を見出すためのものですね。
教師は児童生徒の自己実現をサポートする仕事であると言えます。
教育業界の顧客である児童生徒は勉強、クラブ、進路など様々な場面での自己実現を求めており、教師からの”教育・指導”というサービスを受けることで、自己実現に近づける可能性の向上という恩恵を受けています。
そのため教師のやりがいは
”自分の働きが子ども達の自己実現の支えになっていること”
であると言えますね。
私が転職先として選んだ人材紹介という業界は
求職者が内定を得られない悩みを解決する、内定獲得を実現することを求めている
であると言えます。
この2つの対象にサービスを提供することで、
”自分の働きが求職者の内定獲得の支えになっていること”
”自分の働きが法人の人材獲得の支えになっていること”
がやりがいであると言えます。
特に求職者側のサービスを受けることで、”転職という自己実現を目指している”という構造が教師と共通していますよね。
そして対象となる顧客が
子ども達よりも更に大きな枠組みになっている(更に世界を広げたい)
現在の自分の価値観によりマッチしている
とすることで、誰にも否定されることのない”業界に身を置きたい理由”が生まれますね。
業界研究で取り上げるべき情報③
【何を提供する対価として金銭を得ているのか】
ここではどのようなサービスを提供しているのかに注目します。
サービスといっても知識や情報のような無形商材だけでなく、自動車・食品・医薬品・衣類・不動産・家電・機械設備などの有形商材の提供も含まれ、これは言い換えると、
何を売って世の中を良くしているのか
ということでもあると思います。
教育という業界は知識や技術を授ける行為をサービスとして提供して各方面で活躍できる人材を育てることにより世の中に貢献しています。
そのため教育業界のサービスは伝達行為であると捉えることができ、同じ分類のサービスを提供する業界とは親和性が高いです。
この場合は業界と職種は直結していますね。
そのため教師の業務との親和性が高く、類似の業務を行ってきた経験とそこで得たやりがいに通ずるものがあるということが業界を志望する理由になり得ます。
どうして多くの業界がある中で、その業界を選んだのか?
という指摘に対しては【①業界の歴史】【②顧客はどんな悩みの解消を求めているのか】も含めると更に明らかにすることができるはずです。
一方で、有形商材の場合は提供する商材に携わる職種が多くあるため、どうしてその商材を世の中に提供したいと思ったのかを説明する必要があります。
ここに関しては教師との親和性を見出すのは難しいかも知れません。
自分自身の過去を振り返った時に、その商材の重要性を痛感した瞬間を理由とするのが最も筋が通りやすいのではないでしょうか。
そのためには教師の業務にこだわらない深い自己分析を必要とします。
転職活動に役立つ有益な書籍として前田裕二氏著の『メモの魔力』をおすすめしたいと思います。
この書籍には1000問の自己分析の問いが載せられており、幼少期から現在までを細かく振り返ることができるようになっています。細部まで各時代を振り返ることで、どうしてその商材を扱う業界に興味が湧いたのか、その背景を知ることができるかも知れません。
業界研究で取り上げるべき情報④
【業界内の企業と分類】
志望動機を考える際に明らかにしておきたいのが
この企業が良い=他の企業ではダメだ
ということに関する理由です。
これは当然の話しではありますが、”企業の志望動機”と言われてしまうと応募している企業だけに目が言ってしまいがちです。
その時に陥ってしまうのが、
御社を志望する理由だ!と思って述べたものが、同じ分類に当てはまる企業にも言えてしまう
という事態です。
そこで必要なのが他社との比較で、それを行う行程が”業界内の企業を分類すること”です。
- 業界を支えてきたリーディングカンパニー
- 業界に革新を与えたイノベーションカンパニー
- 業界のさらなる活性化を促進する新興企業
応募する求人はどこに分類されるでしょうか?
そしてこの3分類を使って志望動機を考えるために行うのはこの2つ。
- 応募企業の分類を志望する(別の分類の企業を応募しない)理由を考える
- 同一分類内で応募企業に応募する理由(同一分類内の別企業に応募しない)理由を考える
この3分類を志望する理由の例には
【リーディングカンパニー】
安定したサービスをより多くの顧客に提供することができそう
【イノベーションカンパニー・新興企業】
新たな事業・取り組みにより変革を起こしながら業界に新しい風を吹かせそう
といったものを簡単に挙げることができますね。
分類に対する自分なりのイメージを持ち、それを自己分析で見出した価値観とマッチさせることで志望動機の妥当性が生まれます。
- どの分類に勢いがあるのかに注目すると業界全体の動向の理解に役立つ
- 同分類内での企業の勢いに注目することで企業間の力関係の理解に役立つ
- 希望する企業が業界内のどこに位置するのかを適切に把握するができ、求人企業への志望動機を考える際の大きな情報を得ることができる
2つ目の【同一分類内で応募企業に応募する理由(同一分類内の別企業に応募しない)理由を考える】では
同一分類企業の持つ共通の特徴と応募企業だけが持つ特徴
を見出すことを目標とし、その具体的な方法については次の【企業研究】にて解説していきます。
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